人生を遊ぶ

ジョードプルで悪名高いGoyal Hospitalに入院(世界一周49・50日目)

ピンクシティーの次はブルーシティーと呼ばれるJodhpur(ジョードプル)。JodhpurはJaipurと同じRajasthan州にあり、300km程西に位置しています。今回も移動は列車。インドに来て初めてのイス席です。

到着は定刻より20分遅れ。それでも許容範囲と思える寛大な心をインドが育んでくれました。


Jodhpurは、漫画「ワンピース」のアラバスタ編の舞台とも言われており、気候としては砂漠気候にあたる乾いた灼熱の街。その街を見下ろすのが岩山に聳え立つMehrangarh Fort。また、その南西には、青く塗られた家が連なる地域があり、ブルーシティーの由来になっています。観光スポットとしては、Mehrangarh Fortの他、今も王族が住むUmaid Bhawan Palace、マハラジャが父親の死を偲ぶために建築したJaswant Thada等があり、到着前から観光の計画を立てていました。

にも関わらず、Jaipur滞在最終日から徐々に悪化する腹痛に耐えきれず、病院へ。お馴染みの東京海上日動の紹介により、Jodhpurで最も治療費が高い(宿泊先のオーナー談。退院して知った)Goyal Hospitalへ。
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胃と下腹部の痛みがある一方で嘔吐や下痢、発熱がないことから、自己診断では疲労による胃腸炎。当初は外来を受診し薬を処方してもらって帰るつもりでした。しかし、相手は儲けを重視する私立病院。旅行保険に加入している外国人は絶好の金蔓です。私を担当した内科No.2の医師は、問診から始まる通常の診療の後、「あなたの状態を踏まえると精密検査と治療が必要です。入院してください」となぜか菩薩のような笑顔で一言。

次に向かうのは、保険を管理する事務。何事もお金がなければ始まらないため、保険請求のための書類を記入。

その後、連れて行かれたのは特別個室。ただし、広くも豪華でもない、ビジネスホテルのような部屋。ずっと付き添ってくれた夫は、180cmの長身を曲げて2人掛け程度のスペースしかないソファで眠ることに。
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ここから怒涛の検査。病室での採血、採尿、血圧測定に続き、車椅子で腹部超音波検査に連行されます。それでも、検査自体は1時間程度で終了。結果が出ていないにも関わらず、左腕には抹消静脈ポートが埋め込まれ、次々と薬剤が投与されていきます。
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それでも、2〜3時間後に検査結果が出ると聞かされていたため、特別室で待機。しかし、待てど暮らせど音沙汰なく、病棟のスタッフに催促するも「医師を待て」の一点張り。いつ医師が来るのかを確認しても「30分後には来るから待て」を繰り返すばかり。19時半を過ぎて堪忍袋の緒が切れた私たちは、保険係のスタッフに連絡をし、今日は一度戻ること、翌日再度足を運ぶこと、保険会社にも現状を報告することを伝えました。

病院としては何とか私を入院させ、保険会社に費用を請求する必要があります。「保険会社へのコンタクト」をちらつかせた途端、10分後には医師来室。厳かに小腸および大腸の炎症があること、翌朝まで継続的な治療が必要なことが菩薩のような笑顔で告げられました。

さらに、医師からの食事のオーダーは、バナナやレモンウォーター、ココナッツウォーターに加えて、まさかのポテトチップス。これが食べられれば大抵の食事は問題がなさそうなものですが、満面の笑みで「This is an Indian diet」と言っていました。
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その後も、食事のオーダーが通っておらず患者の私が医師に確認してオーダーしたり、使用済みの注射針を医療スタッフが素手で回収することに驚愕したり、抹消静脈ポートを自分で抜けと言われたり、処方された薬剤の服用方法の指示が誤っていたり、常識外のことが続きすぎて本当に疲れる1日でした。文句も言わず側で支えてくれた夫に心から感謝です。

最後に、退院時に渡されたHealth Recordに綴じられていた検査結果から、無駄にA型インフルエンザや、脾臓膵臓・腎臓・膀胱・卵巣の超音波検査がおこなわれていたことが判明。あとは保険会社の判断ですが、本当に金銭第一の病院のようです。

インドの病院はお金儲けより先に感染対策を進めるべき。