ベルリン・ポツダム観光記1/2(世界一周283~288日目)
ドイツは国土が広くヨーロッパの中でも随一の経済大国ながら、観光として頭に浮かぶのはNeuschwanstein Castle(ノイシュバンシュタイン城)やクリスマスマーケット程度。旅の途中で出会ったドイツ人やGoogle先生に聞いてみてもHumburg(ハンブルグ)やMunich(ミュンヘン)といった都市は出てくるものの、肝心のアトラクションの魅力が乏しく思えたため、とりあえず首都のBerlin(ベルリン)だけ訪れることに決めていました。第二次世界大戦時に連合国軍の侵攻で街を焼かれてしまったため他のヨーロッパ諸国とは異なり歴史的な街並みが残っていないのです。戦敗国の悲哀。
アトラクションがパッとしないことに加えて、ドイツ料理=ビールとジャガイモというイメージしかなかったことから、Berlinでの生活に対しても期待はしていなかったのですが、予想に反してとても快適な滞在となりました。
何と言っても、まずスーパーの質が高い。ドイツ人は料理に時間をかけない人が多いという情報を目にしていたため、スーパーでも生鮮食品よりも加工食品を多く扱っているものと覚悟していましたが、野菜や果物は種類が豊富で新鮮。肉はカウンターで切ってもらうタイプのものとパック詰めされているものがあり、パンもラインナップが多くて価格が手頃。中でも、加工肉コーナーには日本の大衆的なスーパーでは見たことのないような種類のハムやソーセージ、ウィンナーが扱われており目移りしてしまいます。
ビールも圧倒的な品揃え。日本のデパートや専門の酒屋さんも目ではありません。価格は1本100円以下から。天国です。
さらに、品出しの店員さんからカウンターで肉を切ってくれる人まで全員英語が話せて親切。文句のつけようがありません。
交通網が効率的に運営されているのも快適でした。日本にいると当たり前ですが、電車の駅や長距離バスのターミナルには必ずバスが接続しているため、あいだに徒歩を挟む必要がありません。また、日本のように電車とバスを乗り継ぐとその度に課金されることもなく、一定時間内なら1枚の切符で乗り継ぎ自由(その分切符の料金は高め)。回数券も10枚で設定している国が多い中、4枚綴りのためきちんと使い切ることができ無駄がありません。一番驚いたのは、1枚の紙に2枚分の切符を搭載していたこと。Berlinでは、初回乗車時に打刻をすることで不正乗車を防止するシステムとなっているのですが、打刻機を入れ替えず、単に切手の上下を利用できるようにすることで紙の使用量を一気に半減しています。通常なら切符のサイズや紙質を変えることから着手しそうなところ。発想の転換がすごい。
観光としては、Berlin市内に加えてPotsdam(ポツダム)にも足を運びました。Berlin市内でまず訪れたのは、冷戦時代に街を東西に分けていたベルリンの壁。写真は当時の東ドイツとソ連の癒着を表す有名な壁画。
東西分断時には閉ざされていたBrandenburg Gate(ブランデンブルク門)。
ドイツの国会議事堂である連邦議会議事堂は、見学のために事前予約が必須となっており、当日ふらっと立ち寄った我々は中には入れず。
市内を南北に走るSpree川(シュプレー川)には、Museum Islandと呼ばれる美術館と博物館を集めた島(正確には中洲)があります。これも効率を追求するドイツらしい発想。この中洲に建つ由緒ありそうなドーム型の建築物がBerlin Cathedral(ベルリン大聖堂)。残念ながら修復中でした。
Vienna(ウィーン)に続き、オーケストラも鑑賞しました。贅沢にも、本拠地であるPhilharmonieでBerlin Philharmonicのコンサートです。演目はベートーベンと、名を知らぬ北欧の作曲家の曲。素人でもわかるくらい演奏のレベルが高く、初めは感動して聴いていたのですが、近代の5分程度の短い時間に起承転結が展開する曲に慣れている私にとっては間延びしているように思えてしまい集中力が続かない…。もう少し時間と心に余裕を持てば楽しめるようになるのでしょうか。
Potsdamへのデイトリップの観光記は次の記事で。