アルゼンチン側から見るイグアスの滝(世界一周208・209日目)
Buenos Aires(ブエノスアイレス)から夜行バスで20時間かけて向かったのは、イグアスの滝観光の拠点となる街Puerto Iguazu(プエルトイグアス)。行きも帰りも同じバス会社を利用したのですが、食事の内容がまったく異なりました。不思議。
(1枚目が往路で配られたサンドイッチ+焼き菓子。2・3枚目が復路で配られた軽食と夕食)
イグアスの滝の観光には時間がかかるとの情報を目にしていたため、当日は張り切って5時半に起床。
Puerto Iguazuからイグアスの滝へは路線バスで約20分の距離。以前は複数社がバスを運行していたようですが、現在はRio Uruguay社が独占しており運賃も往復で320ペソ(約900円)と強気。数十ペソの時代もあったようなので、かなりのインフレです。独禁法はここには存在しません。
始発のバスは7時と聞いて早目にバス停に向かうと、既にバスがおり7時前にバスは出発。結果、7時過ぎにはエントランス前に到着してしまいました。しかしながら開園は8時。チケット売り場も15分前にならないと開かないようで、その場で30分程待機することを余儀なくされます。
アルゼンチンとブラジルにまたがるイグアスの滝は、アルゼンチン側とブラジル側にそれぞれ国立公園があり鑑賞できるようになっています。今回訪れたアルゼンチン側の公園内は広く、公園の最奥にあり最大の見所であるDevil's Throatはエントランスから3km強の距離があります。
(オレンジ色のラインがDevil's Throatの観光ルート。滝は北西に位置します)
歩けない距離ではないのですが、時間の節約のため園内を走る電車(無料)を利用しました。乗車人数が限られているため、始発の電車に乗ろうと入園後は早歩きで駅へ。すると途中で道の段差に躓いて盛大に転び、両膝を負傷。周りの外国人には「Oh!」と言われる始末。30代も半ばにして生傷が絶えません。
(園内を走る電車。時速5kmと激遅)
Devil's Throatへは、駅から川の中に設置された遊歩道を1km程歩いてアプローチします。遠くからでも水飛沫が狼煙のように上がっているのが見え、その勢いが伺えます。
期待に胸を膨らませながら近寄ってみるも水飛沫で煙り全容がつかめず、見えるのは滝の一部だけ。大量の水が落ちる轟音が響き渡っていました。
(2枚目は離れた場所から撮影したDevil's Throat。これまでに見てきた他の滝とは比べ物にならない水量です)
次に向かったのは、滝を上から観察できるUpper Trail。熱帯雨林のあいだから垂直に落ちる滝が一面に広がる様子は、Devil's Throatの迫力とは異なる雄大さ。
遊歩道は川の上流をまたぐように設置されており、滝が落ちるのはほんの数メートル先。足元の水流も早く「運悪く橋が崩れたら助からないな」という想像が頭から離れません。これまでの経験からアルゼンチン人への信頼が低下しており、内心ヒヤヒヤしながら川の上を歩きました。
最後はLower Trailへ。ここでは滝の全体像を見ることができます。
一番手前の滝に近寄るトレイルもあり、水飛沫と轟音で大迫力!
この日は晴天だったためそこここで虹も見られ、荒々しい滝とのコントラストを楽しみました。
すべてのコースをゆっくり回ってコースの起点となる場所に戻ってきたのが11時過ぎ。1日掛かりで観光するつもりで早朝から活動を開始しましたが、蓋を開けてみると半日で十分でした。
その後、園内のベンチに座って持参したパンとバナナで昼食を開始するとどこからともなくアカハナグマが出現。
タヌキのようなおっとりした見た目とは裏腹に、人間の食事を狙う悪名高い動物です。あっという間に7〜8頭の群れに囲まれ、私がパンとDulce de Leche(キャラメルのペーストのようなもの。アルゼンチンの国民食)を守っているあいだ、回り込んできたアカハナグマに気付かずバナナを盗られた夫。食後のバナナを楽しみに、ミルクも卵もバターも入っていない味気のないパサパサのパンを我慢して食べていた我々にとっては大損失です。
(その後も集団で人間の食べ物を襲うアカハナグマたち)
バナナの喪失感に打ちひしがれながら帰路へ。夫はずっとアカハナグマへの呪詛を吐き続けていました。道中、アジアにいるのとは顔つきの違うサルに遭遇するも、動物への警戒心から写真を撮影してそそくさと退散。
イグアスの滝からPuerto Iguazuへ戻るバスも定期運行されており、あっという間に帰宅です。
Puerto Iguazuではキッチンが使用できない宿に滞在していたため、たまたま見つけた量り売りでビュッフェを供するレストランをフル活用。外食で不足しがちな野菜の種類が豊富なのと、食べる分だけ支払うリーズナブルなシステムが気に入り、昼夜利用していました。
コストにシビア(貧乏性とも言う)な我々は、質・量ともに効率を上げるべく改善を重ね、「炭水化物よりも野菜と肉を優先する」「トマトやジャガイモ等の重い野菜はとらない」「廃棄率が高い骨つき肉はとらない」等々のルールをつくり、1人あたり210ペソ(約600円)で満足できる食生活を送っていたのでした。セコすぎるのでブログに書くのは憚られたのですが、これも生活ということで残しておきます。
Bakery and Confectionery El Albol Real
https://maps.app.goo.gl/jkrqc
<イグアスの滝基本情報>
・Puerto Iguazuから国立公園へのバス運賃:320ペソ(往復)
・イグアス国立公園入園料:700ペソ(外国人、大人)
※国立公園入園料はクレジットカード払いが可能
※上記はいずれも2019年2月時点
<Buenos AiresからPuerto Iguazuへのバスチケットを安く購入するコツ>
・バスのチケットは、RecorridoやBusbud等のウェブサイトから購入するよりバスターミナルの窓口に行く方が値引き交渉ができるため安価に購入できます。
バスターミナルの場所:
https://maps.app.goo.gl/kHuae
・私たちが訪れた際、Crucero del Norte等は現金払いの場合のみ2割引、Via Barilocheのみクレジット決済でも2割引でした。
・Puerto IguazuでもBuenos Airesへのチケットの購入は可能ですが、クレジット決済不可と言われました。旅程が決まっている場合はBuenos Airesで往復のチケットを手配する方がよさそうです。私たちは往復で購入したところ往路は2.5割引になったため、往復で購入する方が割引率が上がるかもしれません。