アメリカ車旅2/3:グランドキャニオン・アンテロープキャニオン・モニュメントバレー(世界一周329~334日目)
Las Vegas(ラスベガス)を出ると、いよいよGrand Circleに足を踏み入れます。
はじめに訪れたのはGrand Canyon National Park(グランドキャニオン国立公園)。道中、興味本位で少し遠回りしてRoute 66を通ってみましたが、途中にRoute 66をモチーフにしたお土産屋さんがある他は普通の道路でした。
Grand Canyonでは、渓谷へのアクセスがよい園内のキャンプサイトを確保することができたため、2日半の滞在を有効活用することができました。と言っても、前述の通り私は長距離・傾斜のきつい道を歩くことができないため(自主規制)、Bright Angel Trailなどのおもしろそうなハイキングはできず、車やシャトルバスでビューポイントの間近まで行き景色を眺めるに止まりました。私たちが訪れた時には日の出直後からずっと靄がかかったようになっており、深く切り込んだ渓谷をはっきりと見ることができなかったのも残念でした。
園内のそこここで目にしたヘラジカ。人間を恐れることもなく悠々と草を食んでいます。
Grand Canyonから、Antelope Canyon(アンテロープキャニオン)観光の拠点としていたBig Waterという街(地図のD地点)へ向かう途中、Horseshoe Bend(ホースシューベンド)に立ち寄りました。SNSにより知名度が急上昇し、2019年4月に駐車場が有料化されたばかり。タイミングが悪かったのですが、文句を言っても事実は変わらないので潔く10ドル支払って観光へ。Colorado River(コロラド川)の深いエメラルドグリーンと、侵食によって馬蹄形に残ったレンガ色の島のコントラストが美しい場所でした。
アメリカ第2の人工貯水池、Lake Powell(パウエル湖)を形成するGlen Canyon Dam(グレンキャニオンダム)は、周囲の地層が地面と水平方向に薄い層を重ねたようになっており、まるでブルボンのルマンドのよう。
引き続き人気を博し観光客が絶えないAntelope Canyonは、ナバホ族が保有する保留地に位置しており、訪れるためには彼らが運営するツアーへの参加が必須。元々は、峡谷上部の隙間から太陽の光が差し込んでビームのように見えるUpper Canyonが人気だったようですが、ナショナルジオグラフィックに写真が掲載されてからはLower Canyonにも多くの人が訪れるようになり、現在では数週間から数か月前までにツアーを予約する必要があります(2019年7月現在)。
太陽光が差し込む「ビーム」を除くと、UpperもLowerも内部の景観はほぼ同じということで、私たちは散策自体も楽しめそうなLower Canyonを予約。きれいに写真が撮れるよう、ガイドにスマートフォンのカメラを設定してもらい渓谷内へ。
鉄砲水と風で侵食された峡谷は、波打つような独特の形状。朝一番のツアーに参加したため混雑もひどくなく、東から差し込む太陽によって陰影のついた洞窟での散策を楽しみました。
なお、Lower Canyonでは2つのツアー会社が、Upper Canyonでは4つのツアー会社が、1日12時間程度、30分から1時間の間隔でツアーを主催しています。1回のツアーで各社が10グループ(1グループは6人程度)を受け入れていると仮定すると、たった1日で3,000万円以上売り上げている計算です。経費はほぼ人件費のみ、土地代もかからないためかなりのビッグビジネスです。
Monument Valley(モニュメントバレー)では、映画『フォレスト・ガンプ』でフォレストが走るシーンに登場した、その名もForrest Gump Pointに寄ってから、近くからValley全体を見渡すことができるビジターセンターへ。
今回借りていた車は普通のセダンだったため、未舗装で凹凸があるというValley Driveに車を乗り入れるか迷ったのですが、遠目に見ると道の状態はそこまでひどくなく、SUVやワゴンに混じってセダンも数台走っていたため挑戦してみることに。はじめのビューポイントに車を停めて写真撮影をした後、コースに戻る際に地面の大きな陥没に気付かず車の底を強めに擦ってしまい焦りましたが、その後は何事もなく17マイルのコースを完走しました。
この日はValleyの目の前のキャンプサイトに宿泊。草しか生えない砂漠のような環境の中、お情け程度に貧弱な木が1本植えてあるだけで、照り付ける太陽を遮るものがない過酷なサイトでした。
19時前にMonument Valleyを赤く染める夕日を見ようと夕食をとっていると、あれよあれよという間に日が暮れていき、慌てて撮った一枚がこちら。キャンプサイトとValleyの間がちょうど州境で時差が1時間あり、日没時刻を勘違いしていたというオチでした。この日はアメリカの独立記念日。遠くの街で花火が盛大に上がるのを見ながら眠りにつきました。
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