青森での自然散策とねぶた鑑賞2/2:青森ねぶた・弘前ねぷた・五所川原立佞武多(世界一周361~369日目)
青森旅の前編はこちら
後編は3大ねぶた祭りの鑑賞記です。
奥入瀬渓流と白神山地の間に位置する弘前(地図のD地点)でねぷた祭りを見た後、たまたま立ち寄った弘前の美容院で教えてもらった五所川原(同F地点)に寄って立佞武多を楽しみ、本丸の青森(同H地点)のねぶたと花火大会を見物して東京に戻ってきました。
弘前ねぷたの山車は扇形が主流。前後に歴史書や神話の一場面が描かれており華やかです。弘前に駐屯している陸上自衛隊も参加し剣舞を披露していました。1時間半滞在して15組程度が練り歩く様を見学しましたが、参加人数や活気の多寡はあれ、隊列の構成や掛け声、パフォーマンスは似たようなもので淡々と運行している印象です(それこそがねぷたの文化なのかもしれませんが)。
運行開始を待つあいだに弘前城へも足を延ばしました。JR東日本のポスターの写真に惹かれ、桜の季節に訪れたいと思っていましたが、何はともあれ生きているうちに敷地に足を踏み入れることができ満足です。
この日は弘前市の中心部から約10km南下したところにある道の駅ひろさきで車中泊。向かいには23時まで営業している花の湯という温泉もあり、利便性が高いためか人気があるようで、22時過ぎに到着したときにはほぼ満車。その後も次々と車が入ってきていました。
ところで、青森での車中泊はとても辛いものでした。これまで車中泊をしてきた北海道やアイスランド、アメリカは、日中は気温が高くても夜になると気温が下がり、寝袋が必要になるほど。ところが、青森は夜になっても暑いまま。一方で、外には無数の蚊が浮遊しているため窓を開けられず、暑さで熟睡できずに地獄のような日々を過ごしていました。初めて青森で車中泊をした時には蚊の存在に気付かず、窓を開けて眠りについたところ、就寝1時間後に蚊の羽音で目が覚め、スマートフォンのライトだけを頼りに10匹以上の蚊を捕獲。二度と車中泊の類(テント泊含む)はしまいと心に誓った出来事でした。
五所川原の立佞武多祭りは、たまたま立ち寄った弘前の美容院で小耳に挟んで知りました。ちょうど白神山地の滞在期間を短縮し、時間つぶしを探していたこともあり見物してみることに。
ねぷたに比べると運行台数は少ないものの、賑やかなお囃子に続いて見上げるほどの巨大な山車が狭い道路を練り歩く様子はかなりの見応え。特に、高さ23cm、重さ19トンにも及ぶという大型の立佞武多は迫力満点。地元に密着したお祭りのようで、見物人の活気も感じられとても楽しい夜になりました。写真は2つの大型立佞武多。写真上は昨年公開された神武天皇、下は今年新作のちょっと不気味なかぐや姫。
この日は、お祭りに参加する人のために駐車場を無料開放しているショッピングセンターの駐車場で車中泊。ここにも隣接してスーパー銭湯があり、節約旅行者に優しい宿泊スポットです。
最後は青森のねぶた祭り。旅程上、最終日の昼間運行(夜の運行よりも規模が小さい)を見物しました。ライトアップした幻想的なねぶたは見られませんでしたが、派手な山車が街中を練り歩く様子や、跳人(はねと)が威勢のよい掛け声とともに躍る姿を目にすることができ、青森観光の目的は達成。
同日夜に開催された花火大会はかなりの賑わい。普段は閑散としている青森駅前からの商店街にも人手が多く、足しげく通っていた吉野家も大混雑。不本意ながら開始時刻ギリギリに会場を訪れたものの、花火をきれいに見ることができる場所を確保でき、日本の夏の花火を楽しみました。これにて約1年に渡る私たちの旅日記は終了です。
おまけ。苦楽を共にしてきたトレッキングシューズは、青森ですべての野外活動を終えたあとに浅虫温泉で葬りました。1年間、ろくに手入れもせず岩場や雪の上を歩き回っていましたが、穴が開いたりソールが剥がれたりすることなく縁の下の力持ちの役割を果たしてくれました。購入時に撮影した状態(写真下)と比べるとかなりくたびれていることが一目瞭然です。