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北海道での車旅1/2:室蘭・苫小牧・富良野・美瑛(世界一周349~354日目)

ほぼ1年ぶりの日本は、親切で細やかなサービスに感動する一方、理由がよくわからない謎のルールを頑として曲げない柔軟性の低さにため息をつく場面にもしばしば遭遇。観光地としては、「世界遺産」など、由緒正しい国内外の機関や偉い人からのお墨付きに過剰な自信を持ち、収入は補助金に頼って「観光客を楽しませてきちんと対価をもらい正の循環を生む」という姿勢があまり見られないのが残念でした。外国のものを手放しで褒めるつもりもないけれど、自分の手の届く範囲の物事だけ見て本当の強みや価値を認識するのは難しいものです。

まずは新千歳空港から旭川までの北海道旅前半で見応えがあった観光地から。

室蘭市にあるトッカリショ展望台は、ただ灯台が立っている地球岬とは異なり地形が入り組んでおり、草や低木が覆う大地と、その切れ目に見える岩肌、遠くに広がる海のコントラストが壮観。もちろん、ここからも水平線は見えるため地球の丸さを感じることができます。

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登別の地獄谷は、アイスランドの地熱地帯を想起させるものでした。敷地内に源泉らしき湯川があるのも特徴的。ただし、入園料は無料とする一方で駐車料金を徴収する制度には得心がいかず。観光地に来ている人からは平等に観光料=施設の入園料を取り立てた方が論理的だと感じるのは私だけでしょうか(これは日本の観光地全般に共通した問題)。

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苫小牧の観光地を探していてたまたま目に付いた樽前ガローは、木々のあいだから日が差すと、岩肌を緑に染める苔が光り、陰影がついてとても美しい場所でした。川まで下りると澄んだ水の中を歩くこともでき、さながら「日本版The Narrows」。外国人受けもよさそうです。1日あたりの訪問人数に制限を設けることで、自然を壊さず、同時に希少価値を付加して整備費用を捻出することができると感じました。

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青い池は、本当に青くてびっくり。写真では乳青色に写っていますが、実物は透き通ったターコイズブルーという不思議な色。池自体は美しいのに、岸壁防護や観光向けの施設整備のため周囲はコンクリートで覆われ、せっかくの景観を台無しにしているのが残念。もう少し自然と調和するデザインを取り入れられないものでしょうか。

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6月下旬に訪れた北海道では、ラベンダーをはじめとする多種多様な花が満開を迎えていました。写真はそれぞれ色彩の丘とファーム富田で撮影した1枚。

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せっかく北海道を訪れたからにはトレッキングをしてみたいと選んだのは旭岳。北海道の最高峰で、大雪山系の主峰です。残念ながら頂上付近は霧に覆われ視界が閉ざされていましたが、温泉が湧きだしているポイントで足を温めたり、裾合平を白く彩るチングルマのお花畑を眺めたりと五感を使って満喫しました。

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一方、「〇〇八景」と銘打たれた場所は期待を下回る「がっかり名所」が多い印象。上から、洞爺湖地球岬、美瑛のCMスポット。

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